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セミナー

第8回 IEEJ/APERC 国際エネルギーシンポジウム 開催【予告②】
「カーボンニュートラルとエネルギー安全保障の両立
~現実的かつ実行可能な道筋を求めて~」

会員各位

 平素より大変お世話になっております。
 国際エネルギー機関のビロル事務局長が以前より述べている通り、世界は今、“初めての世界的なエネルギー危機”の中にあります。1970年代の2回の石油危機と違い、石油だけでなく、天然ガス、石炭など多岐にわたる形でエネルギー危機に直面しております。加えて、一部の先進国への影響が限られていた過去の石油危機と比較して、今回は、先進国だけではなく、新興国・途上国を含む世界全体に影響が及んでおります。今回の危機により、エネルギー安全保障の重要性が改めて浮き彫りになっております。

 一方、150を超える国が期限目標を伴うカーボンニュートラルを既に宣言するなど、世界全体が今世紀半ばのカーボンニュートラル実現に向けて動いております。昨年11月に行われた先のCOP27でもパリ協定1.5℃努力目標への決意が今一度確認されております。こうした脱炭素に向けた世界的な取り組みが加速するなか、政策、技術開発、ファイナンスなどで不透明さが増しており、低炭素であるもやはり化石燃料である天然ガスへのユーザーの長期コミットが難しいことから、十分な上流投資が必ずしも進んでおりません。

 結果して、この1年、ヨーロッパ主要国が自国のエネルギー安全保障のために脱ロシアを名目にロシア産パイプラインガスの依存からシフトするなか、天然ガス市場は価格の乱高下に見舞われております。こうした不安定な市場動向をうけて少なくない数の発展途上国がカーボンインテンシティは高いものの相対的に価格の安い石炭に回帰する動きをみせるなど、2022年の世界の石炭消費量は過去最高を記録しております。期せずして、カーボンニュートラルとエネルギー安全保障の両立という難題が白日の下にさらされております。

 一般財団法人アジア太平洋エネルギー研究センター(APERC)との合同での今回の国際シンポジウムにおいては、化石燃料の継続利用、クリティカルマテリアルの安定供給、アジア新興国の持続的な経済成長の調和というエネルギートランジション下での隘路を念頭に、次の課題に関して多様な国籍・バックグラウンドを持つ専門家との議論を通じて、カーボンニュートラルとエネルギー安全保障の両立に向けた現実的かつ実効可能な道筋に係る視座を国内外に発信してまいります。

  ✓ 化石燃料利用と円滑なエネルギートランジションの方策
  ✓ 脱炭素技術に必要なクリティカルマテリアルの供給強化
  ✓ アジアにおけるゼロエミッション・イニシアティブ

 



1. 日 時: 2023年 4月27日(木) 10:00~16:35 (日本標準時 (JST) )
       
2. 開催方法: ハイブリッド形式: 実会場(グランドプリンスホテル高輪)+オンライン(ソフト:Zoom)

3. テーマ:
 「カーボンニュートラルとエネルギー安全保障の両立 ~現実的かつ実行可能な道筋を求めて~」

4. 使用言語:日本語 / 英語(同時通訳付)

5. 参加対象:賛助会員

6. 参加費:無料

7. 参加登録開始予定:2023年4月初旬

8. お問い合わせ先:一般財団法人日本エネルギー経済研究所
         企画事業ユニット総合企画グループ Email: ieej-mail@tky.ieej.or.jp
  

プログラム ( 日本標準時 ) 
<午前の部>

10:00-10:05 開会挨拶: 寺澤 達也((一財)日本エネルギー経済研究所 理事長)
10:05-11:35
【セッション1】 化石燃料利用と円滑なエネルギートランジションに向けた方策
  • 当面はエネルギー安全保障のために化石燃料利用が必須であるなか、エネルギートランジションにおける化石燃料の上流投資をどう位置付けるべきか。
  • 化石燃料利用による炭素排出量減少への取り組みや関連投資を推進するために何が必要か?
  <講演、パネルディスカッション(Q&A 含) 各45分>
講演・パネリスト:
   米国:TBD
   欧州:Jonathan Stern*(ディスティングィッシュドリサーチフェロー,
      Oxford Institute for Energy Studies (OIES))
   中東:Fahad Alajlan(プレジデント, KAPSARC)
司会:小山 堅((一財)日本エネルギー経済研究所 専務理事・首席研究員)

 11:35-13:00 ランチブレイク

<午後の部>
13:00-14:30
【セッション2】 脱炭素技術に必要なクリティカルマテリアルの供給強化
  • どのようにしてクリティカルマテリアルの供給を増やしていくのか。
  • 技術ベストミックスの観点から、供給の多様化、クリティカルマテリアルの使用効率の向上、リサイクルの強化のために、どのような支援や事業努力が必要か。
  <講演、パネルディスカッション(Q&A 含) 各45分>
講演・パネリスト:
   米国:Michelle Foss(ライス大学ベーカー研ミネラル・マテリアル部門フェロー)
   国際機関:Toru Muta(IEAシニアエネルギーアナリスト)
   日本:TBD
司会:Glen Sweetnam((一財)アジア太平洋エネルギー研究センター 副所長)
14:30-15:00 コーヒーブレイク
15:00-16:30 
【セッション3】 アジアにおけるエネルギートランジション・イニシアティブ
  • 今後経済成長が見込まれるアジア新興国において、カーボンニュートラルとともにエネルギー安全保障をどのように実現するべきか。
  • アジアの経済成長を下支えながら、カーボンニュートラルとエネルギー安全保障の両立に向けたアジア地域の協力フレームワークはどうあるべきか。
  <講演、パネルディスカッション(Q&A 含) 各45分>
講演・パネリスト:
   ASEAN:Nuki Utama(ASEAN Centre for Energy事務局長)
   豪州:Jo Evans(豪州気候変動・エネルギー・環境・水資源省副長官)※オンライン
   日本:TBD
司会:山下 ゆかり((一財)日本エネルギー経済研究所 常務理事)
16:30-16:35 閉会挨拶: 入江 一友((一財)アジア太平洋エネルギー研究センター 代表理事・所長)

 ※ プログラムは変更となる可能性がございます。
 * 当研究所の特別客員研究員