桜会とは、一般財団法人日本エネルギー経済研究所の職員とOBによって構成され、会員間の親睦を深めると共に、会員相互のネットワークの強化拡充や情報交換の場の提供等を通じ、会員の知見を有機的に活用して、当研究所の健全なる発展と、国内外でのブランド力の向上に寄与することを目的とするものであります。
桜会の歴史は古く、日本エネルギー経済研究所創立10周年を迎えた1976年に、当時企業から派遣されていた出向・派遣研究員のOBを対象に、相互間の親睦を深めることを目的に設立されました。当時のエネ研は虎ノ門櫻川町の第10森ビルにオフィスを構え、所長以下総勢50名弱の小さな研究所でしたが、オフィス近くに有名な愛宕山があり、春になると全山、桜が見事な花を咲かせ、所員も花見を大いに楽しんだことに由来しています。
現在の桜会は、従来の「企業からの派遣・出向OBのみを対象とする組織」を発展的に解消し、新たに「エネ研の研究員、スタッフの現役・OBをも含めたオールエネ研の組織」とすることにし、2008年にスタートいたしました。
桜会の会長を務めることになりました河合祐一と申します。 今年の7月より、仮設トイレをメインに、仮設資材の販売・レンタルをする会社で勤務しております。これまで電力会社のグループの中で仕事をしていて、その慣習や文化、言語に馴染んでいた私が、建設現場やフェスなどのイベントにトイレを調達するという、縁のなかった仕事で、それをスイスイと当たり前にこなしていく人たちに囲まれて、異郷の地も含め、異文化に入って来たのだなあという実感を強く感じたこの3か月でした。 仮設資材の業界に身を置きますと、年始の能登地震など、まずは災害時の被災地へのトイレの配送というところに意識が行きます。実際に配送拠点に行き、無数にあるプラモデルのような緑の仮設トイレをトレーラーに積み込む作業、戻ってきたトイレを洗浄する作業を目の当たりにし、この仕事が災害時においては医療と同様に人々の「生きる」を支えるものであることへの感謝と、そして同時に、トイレの集配にせよ製造にせよ、エネルギーがなければそれ自体が成立しなくなることを改めて認識させられました。これまで長くエネルギー業界に身を置いてきた者として、この会社、この仕事の一端を担うことに責任と誇りを感じている次第です。 こんな私だからこそ、この国でのエネルギーの安定供給に従事する会員のみなさまに心からの感謝と敬意をお伝えしたいのです。私の会社のような業態の人間もまた、エネルギーにもたれかかって仕事をしています。その一人一人を代表して、あらためて、心より、感謝申し上げます。 そしてエネ研のみなさまには、我が国のエネルギーの安定供給に力を尽くしている会員各社さんのために、必要な、重要な情報とご見解を長きにわたり提供いただいておりますことに、深く感謝申し上げます。みなさんお一人お一人の、ファクトを掴む力、掴んだファクトを分析する力、掴めていないものを推察する力、そして、真理を洞察する力に敬服しております。さらなるご活躍を期待いたします。 この桜会は私たちOBと現役研究員をつなぐ場であり、現役・OB関わりなくプロパー研究員と出向研究員をつなぐ場であり、さらには業態関係なく、すべての会員一人一人をつなぐ場であります。今後3名の副会長と事務局のみなさんのお力を借りて、すべての会員のみなさんがくつろぎ、エネルギーの話はもちろん、他愛のない話ができる暖かい空気の会になりますよう、微力ながら力を尽くしてまいりたいと思います。 2024年10月 河合 祐一 |