はじめに

    桜会とは、一般財団法人日本エネルギー経済研究所の職員とOBによって構成され、会員間の親睦を深めると共に、会員相互のネットワークの強化拡充や情報交換の場の提供等を通じ、会員の知見を有機的に活用して、当研究所の健全なる発展と、国内外でのブランド力の向上に寄与することを目的とするものであります。
    桜会の歴史は古く、日本エネルギー経済研究所創立10周年を迎えた1976年に、当時企業から派遣されていた出向・派遣研究員のOBを対象に、相互間の親睦を深めることを目的に設立されました。当時のエネ研は虎ノ門櫻川町の第10森ビルにオフィスを構え、所長以下総勢50名弱の小さな研究所でしたが、オフィス近くに有名な愛宕山があり、春になると全山、桜が見事な花を咲かせ、所員も花見を大いに楽しんだことに由来しています。
    現在の桜会は、従来の「企業からの派遣・出向OBのみを対象とする組織」を発展的に解消し、新たに「エネ研の研究員、スタッフの現役・OBをも含めたオールエネ研の組織」とすることにし、2008年にスタートいたしました。

年頭のご挨拶



























 

新年あけましておめでとうございます。
桜会会員の皆様におかれましてはつつがなく新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 さて、昨年は皇位継承が行われ、新時代への期待の高まりの中で「令和」の時代が幕を開けるとともに、ラグビーワールドリーグでの日本代表の大活躍によりチームのスローガンである「ONE TEAM(ワンチーム)」が人々の心とらえ、流行語大賞に選ばれました。
この様な明るい話題の一方で、台風の襲来などによる自然災害が相次ぎ、エネルギーインフラの災害対策の強化や災害発生時のレジリエンス(強靭化)向上の重要性が強く認識されるとともに、異常気象リスクの高まりと地球温暖化との関連性が広く認識されることになりました。一方、海外に目を転じますと、自国第一主義を標榜する潮流の強まりを背景に国際社会の分断化や格差の拡大、世界的な経済成長の減速が進む下で、中東地域では石油タンカーやサウジアラビアの石油施設への攻撃が行われる等、不透明感が高まっています。
そうした中、本年、わが国では東京オリンピック・パラリンピックが開催され、多数の外人観光客の訪日が見込まれており、これを契機にした日本社会のグローバル化や国内経済の活性化の進展が期待されています。一方、エネルギー業界では、4月に送配電部門を別会社化する法的分離が行われ、全国各地域において電力ネットワーク会社が発足することになり、エネルギー各社には従来の分野別の垣根を超えた新たなビジネス機会を探ることが必要となっています。
また、パリ協定の運用が本年初めに始まり、国別貢献目標(NDC)の着実な実施が求められており、原子力発電所の再稼働や石炭火力からのC02排出量の削減、再生可能エネルギーの導入促進などの個別の課題に加え、全体としての整合性を確保することが求められています。これらの課題の解決が容易ではないことは言うまでもありませんが、エネ研には優れた調査・研究成果の蓄積を踏まえた政策提言を行ない、これまで以上に貢献していただきたいと願っております。
今年はエネ研が発祥の地である虎ノ門の第10森ビルから秀和神谷町ビルを経て、現在のイヌイ・カチドキビルに移転してから20年目の節目の年になります。この間、エネ研は組織・体制の強化や研究陣の充実を図られ、現在では世界的にも屈指のエネルギー分野のシンクタンクと評価されていますが、今年も一層の発展に向けて桜会会員の皆様とともにできる限りの応援をしていきたいと存じておりますので宜しくお願いいたします。

2020年1月

大先 一正